
活動地とパートナーコミュニティ
LOOBの活動の本拠地 ~イロイロ市~
愛の街、イロイロ市
“City of LOVE”
LOOBの活動地は西ビサヤ地方(Region 6)のパナイ島についてご紹介します。
この三角の島はイロイロ、アンティケ、アクラン、カピスの4州から構成され、フィリピンで6番目に大きな島といわれています。イロイロ州の州都であるイロイロ市は人口42万人で、西ビサヤ地方で最も古い歴史をもち、商工業の中心地として発展してきました。
LOOBのオフィスは市内にあり、ショッピングモールが多く日本と変わらない便利な生活が送れますが、下町や地方に出るとスペイン・アメリカ統治時代の面影も色濃く、異国情緒を感じます。
イロイロ市で話されている言語は、タガログ語とは少し違ったヒリガイノン語です。この言葉を話す人々は、フィリピンの中でも特に性格が穏やかで愛情深いことで知られており、イロイロ市は“City of Love”と呼ばれています。

ボランティアが集まるLOOBシェアハウス

そんなイロイロ市で活動する唯一の日系NGOがLOOBです。創設当時は、代表の自宅を開放して活動してましたが、2014年にLOOBシェアハウスが開設され、オフィス兼ボランティアの住居となっています。
LOOBシェアハウスは緑が多い住宅街の中にあり、バスケットコートや保育園がそばにあり長閑な住居環境です。市内最大のショッピングモールSMやMegaworldにも車で5分、徒歩20分で着きます。
ここを拠点に、私たちは複数の提携コミュニティに出張して活動を行っています。
LOOBの活動地① ~都市貧困エリア~
LOOBが活動している都心にある提携コミュニティを紹介します。
私たちはイロイロ市および各バランガイ(Barangay:行政の最小単位)の首長および地域住民と連携し、教育サポート事業、ユースリーダー育成事業、フェアトレード事業など地域に根差した活動を行っています。これらのコミュニティでは長年の信頼関係があり、日本人ボランティアのホームステイも受け入れてくれています。日本の学校のフィリピン研修の中でも訪問します。
イロイロ市マンドリアオ地区カラフナン村(Brgy. Calajunan)
活動開始年:2007年
人口42万人から排出される廃棄物を投棄するごみ衛生埋立場がある地域です。多くのウェイストリサイクラーが住んでおり、彼らの日収は180~300ペソ程度と言われています。LOOBでは住民組織UCLAと“スモーキーマウンテン地域住民支援事業”を通して、ジュースパックの廃棄物アップサイクルによる生計支援と子ども達の教育支援を行っています。中高生リーダーの活動が活発で毎月、コミュニティ図書館には多くの子ども達が集まります。

イロイロ市マンドリアオ地区ナバイス村(Brgy. Navais)
活動開始年:2013年
カラフナン村のすぐ隣にあるのがナバイス村です。元々ウェストリサイクラーが多く住む地域でもありました。イロイロ市の中心部にありながら、緑の草原が広がり、牛やヤギなどのどかな風景が広がります。LOOBでは元ウェストリサイクラーの方々と廃紙をアップサイクルしたフェアトレード製品を作っています。そのほか、中高生&大学生リーダーがコミュニティ図書館の運営を行ったり、日本人ボランティアのホームステイも受け入れてくれています。

LOOBの活動地② ~地方貧困エリア~
次に、LOOBが活動している地方にある提携コミュニティを紹介します。
私たちは2001年の設立当初から、イロイロ市の外のある各町(Municipality)の首長および地域住民と連携しています。LOOBワークキャンプの受け入れ先であるこららの提携コミュニティでは、ホームステイ、井戸堀り、上水道敷設、教室建設、マングローブ植林などを通して、住民の生活の質の向上とエンパワーメントを目指しています。
パナイ島ティグバワン町(Municipality of Tigbauan)
イロイロ市から車で西に30分。海沿いに広がるのどかな漁村がナムコン村。人口2,000人の村には様々な職種の人がいますが、LOOBでは主に、漁師やトライシクル(三輪バイク)の運転手などの家庭を対象にサポートしています。ナムコン村ではバランガイレベルで様々なプロジェクトを実施しており、これまで上水道の整備、井戸堀りなど安全な飲み水を供給するプロジェクトや、学校の教室建設を行いました。2017年には住民が避難所として利用できるセンターを開設しました。

パナイ島ランブナオ町(Municipality of Lambunao)
パナイ島の穀物地帯ランブナオは、イロイロ市から北に車で1時間のところにあります。人口のほとんどは農業従事者で、土地の面積が広いため、山奥では多くの子ども達が遠く離れた小学校まで歩いて通っています。 この村のパートナーコミュニティで日本の学生NGOが年に2回、小学校の教室を建設するワークキャンププロジェクトを行っており、2018年までに12棟の教室を建設しています。

ギマラス島ヌエババレンシア町(Municipality of Nueva Valencia)
パナイ島とネグロス島に挟まれ、美しいビーチが多く点在するギマラス島。パナイ島からはバンカーボートで20分。ギマラス島といえばなんといってもマンゴーが有名です。南部の同町はジャングルとわずかの畑に囲まれた典型的な貧農地で、人々は米作や養殖業、漁業、大工など、仕事がある時だけ日雇いで働きます。村人の日収は100ペソ(約230円)程度。子どもの数は多く、1家族に5~6人ととても賑やかです。LOOBではマングローブ植林とエコツーリズム推進のワークキャンプを実施しています。

