
ワークキャンプ&スタディツアー記録
Archive for Workcamp and Studytour
第39回日韓比ワークキャンプ(第3回PJKキャンプ)
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期間:2010年7月24日~8月1日 開催地:パナイ島バロタックヌエボ 参加者:日本人7名、韓国人13名、フィリピン人7名、3カ国スタッフ10名 活動内容:- マングローブ植林(5,245本)- スモーキーマウンテン交流 - ホームステイ(5泊) - 小学校でスポーツ交流 - 日韓比文化フォーラム |
ワーク: マングローブ植林
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マングローブ植林の様子 | フィリピンの子ども達が韓国の伝承遊びに挑戦中。 |
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真剣な話し合いができた日韓比フォーラム。 | キャンプが終わっても交流を誓いあった。 |
第39回日韓比ワークキャンプ(第3回PJKキャンプ)
参加者の声1: ひな(17歳、高校生、女性)
まず何よりも、「参加してよかった!!!」。フィリピンという普段私達にはあまり縁のない国で、それぞれの目的のために行動する…。厳密に言ったら参加動機はみんなバラバラかもしれない。でもだからこそ、三つの国の人々がフィリピンという国に集まって、マングローブを植えたり、慣れない英語で異文化交流したりしたのは、それだけで何かものすごい事を成し遂げたような気がする。初めは「論文のためだから」とあくまでもフィリピンで勉強するつもりでいた私も、いざイロイロ市についてみれば、論文はどこへやら。食事、洗濯、お風呂、お手洗い…何をとってもカルチャーショックとでも言うのだろうか、日本とは全く違っていて、もはや論文そっちのけで『日韓比ワークキャンプ』を、全力で楽しんでいた。
マングローブの植林は、本来なら結構大変な仕事をしているのだろうけど、競い合いをしたりして一種遊びみたいな感じで、毎日朝起きるとマングローブに会うのが(もはや恋人みたいな存在だ)楽しみで仕方なかった。最終日には何十年か前に植えられて大きくなったという、マングローブの林から流れる水のその透明度に、とてつもなく感動した。なんだかんだ言って現地の人やスタッフさんに迷惑かけっぱなしの日々だったけれど、こればかりは「いいことしたぞっ!!」とそのマングローブの林をみて思った。
しかしやはりフィリピンという国に来た以上、考えさせられることもまた沢山あった。 マニラはビルやショッピングセンターなどだけを見れば、ただ立派な都会というようなイメージしか持てない。しかし道ではストリートチルドレンが物乞いをし、止まっている車やジプニーに物を売ろうと危険を冒して道路を渡り歩く人々がいる。また車の排気ガスのせいだろうか、鼻をかむと鼻水が真っ黒に なる。そういった現実をみると、この状況を何とかするには、まず私たちが直接見て、「現実を知る」ということが何よりも大切だと思った。今までこの現実を知らずに生きてきたことに、罪悪感と、反省の気持ちを覚えた。
最後に、PJK
をここまで楽しめたのは現地の人の助けがあったからだと思う。みんな決して豊かというわけでもないのに、自分を犠牲にしてまで私たちに部屋やお風呂を貸し
てくれたり、食事の面倒を見てくれたりして、フィリピン人のあの優しさと、面倒見の良さは一生忘れられない。
こんな素晴らしい機会を与えてくれたすべての人に感謝! サラマット!!!!!
参加者の声2: かよ(大学生、20歳、女性)
一番心に残っている言葉は、ナナイ(お母さん)がいつも言ってた、 「不便ばかりでしょう?ごめんね。
でもこれがフィリピンの、貧しい人の暮らしなのよ。 わたしたちはこの生活から抜け出すために、子どもには一生懸命勉強して、
将来はアメリカへ行くのよ、という話をするの」
今回ホームステイさせてもらった家庭は、お父さんが亡くなっている、母子家庭。
お母さん一人で子ども3人の面倒を見ていて、子どもたちもお母さんに協力していた。
とてもすごいなぁと感じた。
でも、一方で、常に「自分たちはお金がない、だからあまり幸せでない」 というようなことをお母さんは言っていた。
自分でもなぜかわからないけど、そうしたお母さんの言葉がずっと胸にひっかかってる。
「いろんな地域で、いろんな暮らしがあって、それはそれでいいんだと思う」と、最近感じてたからかなぁ。
実際に、自分の生活を卑下(とまではいかないかもやけど)する人をこんなに側で感じたことが、今までなかったからかもしれない。
「「いくら貧しい生活をしてる人がいても、その生活で満ち足りている人の方が多い」
と、勝手にどこかで判断していたからかもしれない。
うーん。 まだまだ自分の見識が甘いなー。
2つ目。
韓国人の友達がいっぱいできました!嬉しい。日本語喋れる人も多くて、めっちゃびっくりしました。
日本来てね、韓国行くよっていう約束。絶対果たしたーい!!
で、韓国の人と喋ってた時に言われた言葉。「初め、日本人キャンパーは韓国について何も質問しないから、
韓国のことが嫌いなのだと思った」 確かに、韓国について質問してないな~と感じました。
うち自身、歴史問題のことがあって、なんかその、なんだろう。 韓国の人って、日本このことよく思ってないのかな、とか憶測していて、あまり質問とかはしてませんでした。逃げですね。正直、何をしゃべったらいいのかわからず、沈黙で笑顔でやり過ごすことが多かった。話題に困る、まさにこんな感じ。
でも、そういう姿勢って、相手も感じ取るんですね。それって、すごくもったいない。せっかく、知り合えるチャンスなのに。この言葉を言われてから、小学校の制度とか、とにかく、いろいろ聞いてみました。そしたら、うれしそうにしくれた(笑)
3つ目。
当たり前ですが、アジアは、アフリカに比べて水がとても豊かだということ。井戸があって、そこから水を汲むことができる。アフリカとの差を感じずにはいられませんでした。水が、やはりずべての生命体の根源なのだな、と。水の存在が、アジアの経済発展に大きな貢献をしてるんだろうなぁなんて考えてました。
全体的に、素直に楽しかったし、子どもかわいかったし、たくさん友達できたし・・・マングローブは、8000本に満たなかったのが残念やけど。
いろんな人に支えてもらいながらキャンプに参加できて、
いろんな人に会うことができて、刺激になりました。
みんな、ありがとう!!
参加者の声3: さき(社会人、29歳、男性)
キャンプ地を出る最後の日の昼食後、時刻は既に13時過ぎ。予定ではあと1時間で出発。
荷物をバッグに詰めた後は、Tシャツに寄せ書きを集めたり、連絡先の交換をしたりして過ごす。
時間が経つに連れて「もうここには居られないんだな」としみじみし始める。
14時を前にしてお別れのセレモニー。
自分を含む、先に帰国する4人がそれぞれ最後のあいさつをする。
このキャンプの使用言語は英語。
もちろん前もって言うことは考えていたし、そのために英訳もしてたけど、うまく伝わったかは謎やね。
----【最後のあいさつ】----
みんなより早く帰国するには惜しいくらいのキャンプでした。
キャンプ仲間とホストファミリーのおかげで、この6日間で貴重な経験を得られました。
私は29歳。これまでにもこのようなワークキャンプに7回参加してきました。
今ここには若いハタチ前後のキャンパーがたくさんいます。
私が言いたいのは、これからもワークキャンプやボランティアに参加してほしいということ。
そして次も素晴らしい思い出や経験を手に入れてくれるのが願いです。
以上です。ありがとうございました。
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こんな内容を言った(つもり)
英語には自信がないけれど、カケラでも分かってもらえてたらいいな。
空港まで送ってくれる車がエンジンを掛けた。
「最後に」と思い、ベースキャンプにまで見送りに来てくれていたホストファミリーのところへ。
既にマイエルとガイラが泣き出してしまっていた。
男29歳、そうそう簡単に涙は見せるものではないけれど、自分も涙腺はゆるいほうなので、つられてしまった。
そういえば高校2年のときにシンガポールでホームステイしたときも別れ際で泣いたっけ。
この辺は歳を重ねても変わらない。
車には最後に乗り込んだので、座ったのは後部座席の窓側。
皆が残っているベースキャンプが見えなくなるまで、後ろを振り向いていた。