青少年育成とコミュニティ開発のフィリピンNGO LOOB

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スモーキーマウンテン住民支援事業

貧困のスパイラルを断ち切る

LOOBでは2007年からイロイロ市のウェストピッカーの住民組織(UCLA)に対し、生活の質を向上し、貧困のスパイラルを断ち切るための活動を実施しています。

1. フィリピンのごみ処理について

ごみ処理場はいくつある?

ごみ投機場フィリピンには81の州があり144の市と1,490の町があります。最下の行政単位バランガイは41,995あります。マニラ、セブ、ダバオ、イロイロ、カガヤンデオロなど、人口20万人以上で政府から高度都市(highly-urbanized City)に指定された市は35あります。

ドイツ技術協力会社(GTZ)のまとめによると、フィリピンのごみ排出量は全国で1日当たり36,000トン、マニラ首都圏で8,600トンに上ります。ごみ処理施設は、衛生埋立処分場(Sanitary Landfill)が45箇所、昔ながらのオープンダンピング(Open Dumps)または埋立 (Controlled Dumps)方式が946箇所あり、このうち69箇所で衛生埋立処分場に転換中です。つまりフィリピン全土で見るとごみ処理場施設は1,000近くあるといえるようです。

2. イロイロ市のごみ処理場について

ごみ投機場イロイロ市郊外の田畑が広がる地域に、人口45万人から出るごみを一手に受け入れているごみ処理場があります。住民からはBasulahan(ごみ箱、ごみ溜めという意味)と呼ばれ、長い間、投棄するだけのオープンダンピング法を取ってきました。このため、大量のハエ、強烈な悪臭、汚水の流出、危険廃棄物、ガス等による火災が発生し、周辺地域の環境に悪影響を及ぼしています。特に乾季は火山のようにごみ山の中からプスプスと白い煙が吹き出し、これがスモーキーマウンテンと呼ばれる所以になっています。

このごみ処理場周辺には、約4,000人が住んでおり、住民の約10分の一が資源ごみを回収して生活するウェイストピッカーです。親の収入を補うため、劣悪な環境で、多くの子ども達が資源ごみの回収作業に従事しています。

2000年共和国法第9003号の固形廃棄物処理法に沿って、2009年10月よりイロイロ市の条例によりバランガイ単位でのごみ分別回収が義務化されたものの、罰則規定がないため、住民は分別しない状態でごみステーションに廃棄物を置き、市から委託された業者がそのままの状態で回収します。2019年現在も市民による分別は進んでおらず、ごみ処理場に運ばれた廃棄物は、非常に不衛生なエリアでウェストピッカーの住民組織(ULCA)が分別・資源回収を担っている状態です。

イロイロ市衛生埋立場 基礎データ

  • イロイロ市人口: 約45万人
  • 管理主体: イロイロ市公共サービス局(GSO)
  • 開設年度: 1989年
  • 面積: 23ヘクタール(東京ドーム5倍)
  • 衛生埋立地開設: 2016年(23ヘクタールのうち3.3ヘクタール)
  • 住民組織の設立: 2007年
  • ごみ回収率: 市内の発生量の85%以上
  • ごみ投棄量: 1日当たり180~300トン
  • ごみ蓄積量: 約30万立方メートル以上

3. ウェストピッカーズの支援に参加する

LOOBは2007年から、ごみ投機場の管理主体であるイロイロ市公共サービス局(GSO)および教育省(DepEd)と連携して、ウェストピッカー住民組織(UCLA)への生計支援と教育支援を提供することで貧困のスパイラルを断ち切り、子ども達がごみ山で働くことを防ぐ活動をしています。最近のフィリピンの発展は目覚ましく、GDPの成長率は、中国に次いでアジア2番目となりました。私たちが住むイロイロ市も例外ではく、ここ数年で道路の拡張、ショッピングモールの増築、高級ホテルや高層ビルの建設が一気に進みました。

しかし、経済発展の恩恵はごみ山のコミュニティ、カラフナン村には及ばず、貧困線よりはるか下で、世帯収入が3,000~5,000ペソという人々が多く住みます。私たちは2015年に、UCLAのメンバーおよびごみ山の周辺に住む160世帯のうち104世帯に対して聞き取り調査を行いました。その結果、全体の448人の子どものうち、105人(23.4%)が経済的な理由から一度は学校に休学していたことが分かりました。さらにそのうち、69人(15.4%)の子どもは現在(2015年時点)も復学できていませんでした。

子ども達の教育調査

カラフナンの状況や教育調査に関して下記のページをご覧ください。

支援に参加する

ごみ処理場周辺コミュニティをサポートして頂ける方は、ぜひ下記のページをご覧ください。